工作と競馬2

電子工作、プログラミング、木工といった工作の記録記事、競馬に関する考察記事を掲載するブログ

芽ねぎの水耕栽培(2) --- 発芽~収穫 ---

概要

芽ねぎの成長の様子をまとめ、収穫したものを試食した。



背景と目的

前回、種まきを行ってから、1か月弱が経過した。無事発芽して、収穫できるまで成長したのでここまでの成長の様子まとめと、収穫したものの試食を行う。



詳細

1. 成長の様子

水耕栽培の成長記録システムを用いて、1日1回写真を撮ったので、それをつなげたタイムラプス動画にまとめてみた。

https://dekuo-03.hatenablog.jp/archive/category/1.3%20%E6%B0%B4%E8%80%95%E6%A0%BD%E5%9F%B9%E3%81%AE%E6%88%90%E9%95%B7%E8%A8%98%E9%8C%B2%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0dekuo-03.hatenablog.jp

  • 発芽までの所要日数は、種の場所ごとに数日以上差があった。最も早いもので6日目。遅いものは15日程度。しかし、発芽してしまえばそれなりにどの場所も勢いよく成長した。
  • また、発芽しない場所もあった。日当たりや水の量に大きな違いがあるとは思えないし、1か所あたりの種の数は20粒くらいなので、発芽率自体が低くても、確率的に1つも発芽しないというのはなかなか考えにくいので、理由がイマイチわからない。が、とにかく同じような条件で育てても発芽するかどうかはかなりバラツキがあると、考えておいた方がよいのだろう。

youtu.be


2. 収穫

根元5mm位を残して、5cm程度以上のものをすべて収穫した。少し、収穫が遅かったせいか、成長しきって濃い緑色になって先端が細い紐状になったものや、まっすぐになっていないもの、先端に残った種などを取り除いた結果、分量は握り寿司2,3貫が握れそうな程度となった。

タイムラプスを見ると、芽の出始めはどれも大体曲がっていて、成長とともにまっすぐになるので、曲がったままのものは単純に個体差なのかも?また、参考サイトに従い黒い種が残るのを防ぐためのネットをつけていたが、成長具合が見た目でよくわからないため、途中で外してしまった。そのせいもあって、やはりある程度種が残っている。収穫時に取り除く手間は確かに増えるのだが、成長そのものとはあまり関係がないので、次回以降はネットはしない方向になりそうだ。


3. 試食

握り寿司を作ってみた。素人なのでシャリをうまく握れていないが、一応形にはなった。



まとめと今後の課題

芽ねぎを無事収穫し、食べることができた。まだまだ、収穫できると思うので継続して育てていく。


田んぼ用リモートカメラ(2) 電気回路の設計・製作

概要

田んぼ用リモートカメラの電気回路を設計、製作した。



背景と目的

前回の構想に従い、電気回路を設計、製作する。



詳細

1. 仕様


2. 回路

2.1 庫内温度測定機能

庫内温度測定用温度センサは、手持ちのS-8100Bを利用。S-8100Bは廃番になっている。私の手持ち品としても最後の1個だったので、今後は後継品を使用することになるだろう。

2.2 BG96電源制御回路

BG96の電源を強制的に遮断するための回路。本来ソフトウェア(AT+QPOWD)でスリープできるはずだったが、事前検証でどうしてもうまくいかなかったので、仕方なくハードウェアを追加。

2.3 電池電圧測定機能

IO14で、BG96のリセット回路と電源電圧センシングを共用する。Unit-CAMは、使用できるGPIOが少ないため、強引に共用せざるを得なかったためだ。電池電圧センシングするためのポイントVBAT_SENSEは単純な抵抗分圧点ではなくリセット回路がつながってしまっているが、事前検証で電池電圧に対して電位がほぼリニアに変化することを確認できたので、ソフトウェアでの複雑な補正は必要なさそう。数10uAが常に電池から流れてしまう点は不本意だが、まあしょうがない。

2.4 Unit-CAMのOV2640電源制御

Unit-CAMは、回路図を見るとOV2640のPWDN端子をプルダウンしているため、OV2640はUnit-CAMに電源を供給すると常に大きな電流を消費する。電池駆動の機器として大きな問題だ。そこで、PWDN端子をESP32から駆動し、パワーダウン状態にできるように改造を施す。具体的には、

  • PWDN端子をプルダウンしている抵抗、すなわちUnit-CAMのR5を外す
  • IO2をOV2640のPWDNに接続する
  • R13でプルアップする

こうすることで、ESP32のIO2をLOWにしたときのみ、OV2640をアクティブとなり、ESP32がスリープになったときは、IO2はハイインピーダンスとなるため、R13のプルアップが効いて確実にパワーダウン状態を維持する。


3. 製作

ユニバーサル基板に実装。表面にBG96、裏面にUnit-CAMを載せた。線出しが多くてあまりキレイではないが仕方ない。(Unit-CAMにこんなにゴチャゴチャ線出しして使っている奴は居ないだろうな。) BG96モジュールは、基板端にネジ穴が切ってあるが、片方はモジュールとぶつかってしまいシルク通りの位置にネジが来ない。ここまで基板サイズケチらなくても、という感じ。

  • 表面

  • 裏面


まとめと今後の課題

田んぼ用リモートカメラの電気回路の製作ができた。次回は、ソフトウェア・クラウド部の実装を行う。


田んぼ用リモートカメラ(1) 構想および基本仕様の整理

概要

田んぼに設置するカメラの構想を固めた。



背景と目的

これまで3シーズン稼働させてきたリモート水位センサは、昨年ソーラー発電で電力を賄えるようになったが、データ通信は、当初水位の監視を目的としてSigfoxを選択して水位、電圧、温度のみを送っている。一方、リモートからより多くのデータを送信することができるとよいと考え、以前SORACOMのLTE-Mモジュールを使って、画像データを送る確認を行い、まずまずできそうだということを確認した。そこで、4シーズン目の今年は、ソーラー発電で稼働できてLTE-Mモジュールを使用して田んぼの画像を送信するリモートカメラを田んぼに設置し、成長記録画像を蓄積することとした。


詳細

1. 構想、基本仕様

このカメラの役割は、成長記録である。田んぼに設置されるためリモート水位センサと同じく電源を引くことはできない。また、初年度ということもあり実験的に稼働させたい。そこで、

  • 1日1回、定時に写真を撮影し、クラウドへ送信する
  • 電源はソーラー発電で賄う

を最低限の仕様とする。クラウド側の写真の扱いはユーザーのスマホに通知したり、ビューワーアプリのようなもので表示するなどいろいろ考えられるが、ひとまずはデータ蓄積を確実にやるために特に蓄積部分以外、用意しない。(気が向いたら何かするかもしれないが)

1.1 撮像

撮像は、LTE-Mモジュールの性能と製作コストを考慮して手持ちカメラのUnit-CAMを使用する。800×600と解像度はイマイチだが、定点観測の成長記録用には十分と考える。

1.2 通信

SORACOMのLTE-Mモジュールを使用する。

dekuo-03.hatenablog.jp

1.3 ソーラー発電

リモート水位センサと同様の構成を用いる。カメラ+LTE-Mなので、水位センサ+Sigfoxのリモート水位センサに比べて電力消費は大きい構成だが、送信回数が少ないため十分賄えると思われる。

https://dekuo-03.hatenablog.jp/archive/category/%E3%83%AA%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%83%88%E6%B0%B4%E4%BD%8D%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%B5%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0%20ver3%28%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%BC%E7%99%BA%E9%9B%BB%E5%AF%BE%E5%BF%9C%E5%9E%8B%29dekuo-03.hatenablog.jp

1.4 その他

田んぼへの設置であることから、防水、日射による高温対策など屋外での稼働に十分なハードウェア要件が必要だが、これもリモート水位センサと同様の構成となるだろう。



まとめと今後の課題

次回は、電気回路の設計、製作を行う。