概要
前回遭遇した造形開始直後フィラメントがなかなか出てこない問題に対して、改善ができた。
背景と目的
前回、初めてidboxを動かしたときに問題であった造形開始直後フィラメントがなかなか出てこないという問題にぶち当たったので、これを改善する。
詳細
1.まずはいろいろ調べる
とりあえず、何か手がかりをつかむため、Web上の情報を漁ってみた。しかし、今回起きている現象そのものが起きているかどうか探してみたが、見つからなかった。
なので、基本的にテーブルとノズルのクリアランス調整は問題ないという仮定で、フィラメントの吐出しに関わるパラメータ設定がおかしいのだろうと思い、思い当たるものとして、温度に関連する情報を漁ってみたところ、
という記述を発見。これは、Repetier-idboxの簡単設定を使った場合に、PLAには適さない温度が設定されてしまうということらしい。
なので、これを変更すればよいのかもしれない。
2.Repetier-idboxの設定を見直す
上記のリンク先にあるように、Repetier-idboxの設定を見直すことにした。まず、アドバンスモード>スライサタブ>設定ボタンと進み、Slic3rの設定画面を表示させた。
defaultという設定が表示されたのだが、
- Filament Settings>Filament>Filament>Diameterが3mmになっている
- Filament Settings>Filament>Temperature>Extruderが230度になっている
という状況だった。リンク先で指摘されているように温度が高いことと、それに加えてフィラメントの径が使用しているものと違う。(使用しているPLAフィラメントは、第56号付録のイエローのPLAフィラメント)それと、予備出力のスカートの時点でうまく出てきてほしいので、スカートの周回数を2に増やす。なので、これらを以下のように変更。
3.試しにプリントしてみる
3.1 第1層目で比較
上記の変更をして、試しに第1層だけプリントしてみた。1周目の途中からスカートが出力され、本体のプリントに移ってからは継続的に出力されている。
参考として、簡単設定のままの場合は以下の通り、スカートが2周とも出力されず、本体の途中から途切れ途切れで出力され始める。
つまり、明らかに温度設定と径の設定を変えた効果といえる。ひとまずは成功といったところか。
3.2 全体をプリントして比較
次に、それぞれ全体をプリントしてみた。写真の左側が設定見直し後、右が簡単設定のままで、第1層がよくわかるように裏返した状態であるが、設定見直し後は明らかに正しく造形されているといえる。
というわけで、結論としては、造形開始時にフィラメントが出力されないという問題は、アドバンスモードで温度と径の設定を正しく設定しなおすことで改善できるということだ。これで、一つ問題をクリアした。実用的にプリントが楽しめそうな状態になってきた。
まとめと今後の課題
問題をうまく解決できた。いよいよ実用になりそうなので、どんどんプリントしてみたい。