工作と競馬2

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水田の水位をリモートで監視するシステムを作る(8) まとめ

概要

水田のリモート水位センサシステムの稼働実績をまとめた。


背景と目的

自作リモート水位センサは、5月中旬から8月末現在まで約3か月半稼働させた。稼働実績をまとめ、来年に向けた課題をピックアップしておく。


詳細

1.稼働実績

1.0 送信データ

7/14~8/10までのデータ f:id:dekuo-03:20190828224855p:plain

8/11~8/28までのデータ f:id:dekuo-03:20190828224902p:plain

  • 紫=水位センサ応答値
  • 水色=温度[℃]
  • 赤=電池電圧[V] ※ただし10倍した値


1.1 通信

今回使用した通信サービスは、SORACOMのSigfoxサービス。仕様上1度に12バイトしか送れないという制約はあったが、年間1440円という低料金で利用でき、少量のデータを非常に低消費電力で送信するという今回の用途に非常に適合することを実感できた。選択は正しかったのではないかと思う。(※ほかにもLPWA通信規格は出てきているので他も検討する価値はあるとは思うが。)

また、通信がうまくいかないという事象も、送信履歴を見る限りなさそうなので、周りが田んぼで障害物がないという好条件もあるだろうが、通信はとても安定していたといえる。


1.2 電池

ここまでの3か月半で、2回電池交換をした。1回目は満充電ではない電池を使ったため1か月弱で切れてしまったが、満充電にしてからは、約2か月半動作した。水位を監視する必要がある期間としては、5月上旬~9月上旬の約4か月間なので、今回のケースでいえば、使い始めが満充電であれば電池交換は7月半ばに1回やれば済む計算だ。実用上問題ない程度ではないだろうか。

もちろん電池は、交換なしが理想であり、そのためにはソーラーパネルによる発電が考えられる。また、電力的に余裕が出れば、水位だけでなく、カメラをつけて稲穂の生育状況を自動撮影・記録したりもできる。今年はもうシーズンオフなので、来年に向けて導入を考えるのもよいかもしれない。


1.3 庫内温度

1.0のデータにある通り、予想通り梅雨明け後からお盆くらいまでの猛暑の期間では、日中50度を超える日があり、庫内温度は非常に高くなった。最高は8/17日の57度。庫内温度が55度程度になったうちの何日かは、電池電圧の測定値に異常があった。(8/3,9,10,13)高温が影響したのかどうかわからないが、部品の耐久性や動作の安定性、電池の自己放電などを考えれば温度は低いに越したことはないので、庫内温度を抑えたほうがいいいのかもしれない。

今回は筐体が透明で、日の当たる南側のみシリコンゴムのシートで日差しを遮っていたが、来年は、全体を覆うような日よけシートのようなものをかぶせてもいいかもしれない。(※シリコンゴムシートは、日差しですっかり色が薄くなってしまった。。。)

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1.4 水位センサ

水位センサ部の誤動作は、一度もなかったようだ。途中、網目の細かいネットをセンサの周りに追加したおかげではないかと思う。というわけで、センサの構造としては実用に耐えうることが確認できた。


2.課題まとめ

  • 庫内温度を抑える(最高で50度程度)手立てをしたほうがいいかもしれない
  • 電池交換の手間を減らしたり、より高度なデータ活用のため、ソーラー発電を検討する価値はありそう


まとめと今後の課題

4か月間の稼働実績をまとめることができた。課題も洗い出せたので、来年に向けて検討していきたい。