概要
アルミホイルによるシールドについて、効果を確認した。
背景と目的
ある事情でマイクアンプを作っていたところ、いわゆるハムノイズが気になったので、低減させるためのシールドを検討した際に調べた記録を残しておく。
詳細
1.オシロスコープの動作確認
1.1 プローブ解放時
検討にあたり、手持ちのUSB接続型オシロスコープを使うのだが、周りのハムノイズの影響で、オシロスコープのプローブというのは、プローブ端子とGND端子を何もつながずに開放したままにしておくと、非常に大きなハムノイズをひろう。これは、端子それぞれに入ってくるノイズ信号の差成分の大きさだ。
1.2 プローブ短絡時
プローブ端子をGND端子と短絡させた場合は、大きくノイズが減って、ほぼオシロスコープ自体のノイズフロアに落ち着く。ノイズフロアは-100~-105dBu程度。
1.3 アルミホイルで覆うが、GNDとはつながない
プローブ端子は金属で覆われてはいるが、ただ近くに金属が来ただけなので変わらない。
1.4 プローブ端子をアルミホイルで覆い、アルミホイルをGNDに接続
開放時に比べて、30~40dBほど小さくなった。シールドされたおかげで、プローブ端子へのハムノイズ侵入がなくなったおかげだ。
2.マイクアンプ
- 電池駆動、単電源オペアンプNJU7062D使用
- 非反転アンプ、ゲイン40dB、入力抵抗47kΩを接続
- 無入力時は、マイク素子は接続せず(電源 - バイアス用抵抗 - カップリングコンデンサ - オペアンプ入力端子という順で接続される)
2.1 基板むき出し、無入力時の出力
基板むき出しの場合、回路のどこかからかノイズを拾って最終的に増幅されて出力に表れている。(オペアンプの非反転入力に接続された47kの抵抗が拾っていると思われる。この抵抗は小さいほどノイズを拾いにくいが入力インピーダンスと低域遮断周波数を考慮しこの値になっているが10kくらいにしてカップリングコンデンサの容量を上げたほうがいいのか。)このままマイク信号として録音すれば、ブーンという音になってしまう。
2.2 基板をアルミホイルで覆う、アルミホイルは回路のGNDに接続
全体をアルミホイルで覆えば、先ほどオシロスコープのプローブで確認したのと同様に、きれいにハムノイズがなくなる。
というわけで、マイクアンプ自体をアルミホイル等でシールドすれば十分ハムノイズが下がる。
まとめと今後の課題
アルミホイルでのシールドの効果を確認した。