概要
RaspberryPiのSTATUS LED(ACT LED、緑LED)を移設した。
背景と目的
Raspberry PiのSTATUS LED(緑LED)は、基板上に実装されているため、基板を筐体などに収めて、見えないところに設置した場合、動作状態を見ることが難しい。今回、ある事情で電源がOFFしたかどうかをRaspberry Piから離れたところから目で確認できるようにしたいので、LEDを外部に移設してみる。
詳細
0.条件
- Raspberry Pi 3 Model B Rev1.2
1.回路を調べる
以下のリンク先から、Raspberry Piの回路図を参照する。
以下のように、STATUS LEDは3.3Vから抵抗を介してQ6というトランジスタのドレイン端子につながっている。
2.移設方法
今回はRaspberry Pi上のLEDは残したままにしたいので、
- Q6のドレインから線を出す
- 3.3V電源ラインからLEDのアノード(+)に接続
- LEDのカソード(-)から抵抗に接続
- 抵抗とQ6のドレインから出した線をつなぐ
という感じで、D2、R20に並列に、LED-抵抗を追加する。
問題は、ドレイン端子が基板上のどこにあるかということだが、以下の基板写真と、Q6のトランジスタDMG1012Tのデータシートをよく見ると、
PP10というテストポイントの近くに片側1本で出ている足がドレインだということがわかる。これが逆側の奥だったりすると、面倒だがこの位置であれば、そんなに苦労しないではんだ付けできそうだ。
また、一応、Q6に流れる電流が増加するので、ドレイン電流の定格を確認したが、0.63Aとのことなので、今回追加する回路の消費電流は数mA程度であり全く問題ない。
3.実装
Q6のドレイン端子に、線をはんだ付けする。表面実装の小さなトランジスタで端子が小さくはんだ付けしづらいが、はんだ付けに手間取ると最悪の場合熱で破壊するので、慎重かつ素早くやらねばならない。といってもそんなに神経質にならなくてもよいと思うが。(自慢ではないが、自分は、20年近く電子工作をやってきて、はんだ付けの熱で部品を壊したことはない。)
その他の配線は、適宜やればよいので省略。
4.動作確認
電源OFFしてみた。基板上のLEDと同期して点滅している。成功。
Raspberry Pi でSTATUS LED(ACT LED、緑LED)を外部に移設
まとめと今後の課題
LEDが無事移設できた。