概要
自動水やり器の無動作時消費電力を低減させるための回路の変更を行い、無駄な消費が減ったことを確認した。
背景と目的
前回完成した自動水やり器だが、陽が落ちてソーラー発電がなくなると、意外と電池の電圧が下がるのが速いことに気づいた。そこで、消費電力を低減させるための回路の変更を行う。
詳細
1. 現状
以下が、ある日の電池電圧の低下の様子。日中よく晴れていたにもかかわらず、明け方には、最大値から0.4V程度下がってしまう。これだと、天候不順が続くと心配だ。
2. 原因
現在の回路構成を調べたところ、
- 土壌水分センサが無動作時も約5mA消費している
- ポンプを駆動するリレーモジュールの一次側についているLEDが無動作時も点灯しており、約3mA消費している
ことがわかった。まあ、作っている最中からなんとなく気になっていはいたが、やっぱりそうだった。
3. 変更
3.1 土壌水分センサの電源供給をマイコンのGPIOでON/OFFする
以下が変更後の回路。トランジスタQ2,Q3によるスイッチを構成し、ESP32のIO12をHIGHにしたときだけ出力PWR_MOISTから土壌水分センサに電流が供給されるようにした。これにより、マイコンスリープ中は消費電力はほぼ0。ただ、マイコンでONしてから安定動作するまでのタイムラグを考慮して、ONから計測までの間に少しディレイを入れるように、マイコンのプログラムを変更しておいた。ちゃんと動作している。
3.2 LEDを削除する
LEDは箱に入れてしまえば見えないので、ついていても付いていなくても変わらない。そこで、物理的に削除することにした。
4. 動作確認
変更後は、明らかに夜間でも電池の電圧が下がりにくくなっている。効果は十分あったといえる。※2ポイントだけやけに低い電圧値があるが、これは変更前の日のデータが混ざってしまった編集ミス。
まとめと今後の課題
自動水やり器の無動作時消費電力を低減させることができた。これで悪天候が続いても安心だ。