概要
リモート水位センサ筐体内温度の上昇を抑えるカバーの効果を検証し、期待通りの効果があったことを確認できた。
背景と目的
今年もいよいよ稲刈りの時期が来て、田んぼに水がなくなったため、リモート水位センサも出番が終わった。2年目のシーズンも故障なく無事稼働してくれた。そこで、今年のまとめとして、真夏の筐体内温度上昇を抑えるためのカバー装着効果を検証しておく。
詳細
1. 条件
- 筐体内温度
- リモート水位センサシステム内蔵温度計
- 2019年のデータ
- 2019/06/28~2019/09/05
- 2020年のデータ
- 2020/06/28~2020/09/05
- 筐体内温度と気温を比較(気象庁データのうち、水位センサ所在地から最も近い地点の温度を使用)
2. 結果
以下の通り、2019年に比べて2020年は温度上昇が抑えられている。特に、日照時間割合が高い、つまり日が照っている状態での温度上昇が抑えられている。なお、日照時間割合が1の場合の平均的な温度は、
- 2019年: 48℃
- 2020年: 43℃
と5℃の差となった。事前検証で5~10℃くらいが期待できると書いたが、ほぼその通りになった。
2019年
50℃を頻繁に超えている。
2020年
50℃を超えたのは1度だけ。
比較
すべての日照時間割合のパターンで比較。特に、気温が高いときに、温度上昇が抑えられている。
3. 2年目のまとめ
こちらで、今シーズン開始前にメンテナンスをした内容に沿って書く。
- 電池容量アップ
- 使用したエネループが別件でダメージを受けていたらしく、今シーズン開始後早々にくたばってしまった。そのため、通常の乾電池を使用したのだが、その乾電池も怪しいメーカーのものだったらしくあまり持たなかった。再度交換した乾電池は、問題ない。ソーラー発電+リチウムイオン電池蓄電も稼働実績が上がってきているので、来年はソーラーで駆動したい。
- 水位の分解能調整
- これは、あまりメリットがなかった。まあ、水位の変化が頻繁に起こるので、わかりやすいといえばわかりやすいが、干上がるか、そうでないかというレベルの判断にはいらなかった。もし、次のモデルを作るようなら、大雑把でいいと思う。
- 温度上昇を防ぐカバーの装着
- 上記の通り。十分効果があった。来年もカバー装着する。
まとめと今後の課題
平均的に5℃程度上昇を抑えられ、ほぼ狙い通りの効果が得られたと思う。来年も、装着することにする。