概要
PlayStation4(PS4)の純正コントローラを分解し、L2/R2ボタン、アナログスティックの構造の確認と、外部から乗っ取って制御する方法を試した。
背景と目的
PlayStation4(PS4)のコントローラを外部から乗っ取って制御してみたいため、中身の構造を確認してできそうかどうか、やってみたくなった。ひとまず、L2/R2ボタンと右ジョイスティックだけ。
詳細
1. 入手
手持ち品は分解したくないため、4000円の中古品をAmazonのマーケットプレイスで注文。動作確認済みだが分解痕ありと注意書きがあったので同じようなことをやった人が売り払ったものだろう。たしかに、側面の表蓋と裏蓋の隙間に分解痕があるが、動かしてみたところ正常にゲームができた。問題なし。
2. 分解
2.1 裏蓋、裏蓋を外す
裏蓋には、4つのネジがある。#00のプラスドライバーが合う。ネジを外したらすぐに蓋は取れた。よく見たら爪が折れていた。元の持ち主が分解時に折ったのだろう。まあ、分解自体は楽でいい。
以下が、外した時の外観。USB充電と裏側の光る部分への信号/給電用フレキシブルケーブルが表蓋とつながっている。これを外せば表と裏は取れた。
バッテリーを外し、裏に隠れているネジを外し、さらに、茶色いフレキシブルケーブルを外すと、表蓋と、電子基板が分離できた。
2.2 L2/R2ボタン
ボタンの樹脂部品を外すと、以下のような部分が出てきた。ボタンを押したときに導電性のゴムが、プラスチック製の基板側にある端子同士を導通させる仕組みだ。
2.3 アナログスティック
2軸ジョイスティックと呼ばれる部品のようだ。そのものではないが、以下のような部品。
縦横それぞれに可変抵抗がついていて、倒した角度に応じて抵抗が変化するので分圧された電圧を読み取れば、操作量がわかるだろう。
3. 制御する
3.1 L2/R2ボタン
これは、導電性のゴムの代わりに、外から導通させてあげればよいので、基板側から2本線を出し、この線同士を接触させてみたところ、実際に操作することができた。ただし、少しチャタリングが気になるので何らかの対策はした方がいいかも?(線を直接触れさせただけなので不安定だっただけかも)
3.2 アナログスティック
操作量に応じて、可変抵抗の分圧点の電圧が変化して、マイコンで読み取られていると思われる。
- 奥側全倒しのとき 約0.3V
- 中立(操作なし)のとき 約1.46V
- 手前側全倒しのとき 約2.7V
だった。なので、分圧点に与えてみたところ、確かに操作できた。というわけで、外からアナログの電圧を与えられるように、線を付けた。
まとめと今後の課題
L2/R2ボタン、アナログスティックを外部から乗っ取って制御する方法が試せた。