概要
エアコン室外機用簡易導風板(ルーバー)の製作を行い、効果があることを確認した。
背景と目的
昨年、以下の記事で、
ベランダがエアコン室外機の排熱であまりに暑すぎて、ベランダ菜園の植物に悪影響しているという問題があった。そこで、今年は対策として、
エアコン室外機の熱風がベランダ内に籠らないようにしたい。
そこで、導風板(ルーバー)を設置して効果を確かめる。
詳細
1. 導風板製作
1.1 仕様整理
導風板には、1万円以上する機種専用のものから、安いものまでさまざま市販品があるが、今回設置する環境は来年以降使用する不明なため、お金をかけずに1シーズンだけ使えればよい。なので要点としては、
- 風を上方に導いてベランダ内から逃がせる
- 1シーズンではあるが雨が当たる位置にあるため、最低限の耐久性を持たせる
- ローコストな材料
となる。
1.2 材料調達と製作
検討した結果、プラスチック段ボール(プラダン) 1820mm×910mm×4mmを使用することにし、以下のようなものを組み立てた。費用はおよそ700円。矢印で示すように、風が滑らかに方向を変えられるように、曲面を持たせた。
1.3 設置
エアコン室外機の前に設置した様子が以下。 少しプラダンが余ったので、写真手前側(=家庭菜園の作物たちの近く)にさらに風が来にくくなるよう板を追加してある。
2. 効果検証
2.1 導風効果
導風板の内側と外側で風によるリボンの揺れを比較。内側はかなりの揺れがあり、風が強く流れていることがわかるが、外側はごくわずかなので外側に漏れていないことがわかる。(外気の自然の風で揺れている。)
また、ベランダ内のエアコン室外機からおよそ1m離れたところで、導風板を設置する前(左)と後(右)を比較。設置後は明らかに風が弱くなっている。
2.2 温度上昇比較
実際にベランダ内の温度上昇が防げているかを、ベランダに置いてある自動水やり器の筐体内温度計の値を使って昨年と今年で比較してみた。この温度計の値は直射日光が当たらない位置にあるものの、筐体内なので気温よりも高めの数値となることに注意。
まず、昨年(2021年)は、7月19日から8月10日にかけてかなりの猛暑(気象庁の記録によると)が続いていて、このときは40度を超えてしまっている日がほとんどだ。
次に、今年(2022年)の温度を見てみると、最高で40度となっている。今年(2022年)は、観測史上最速で梅雨明けし、6月25日頃から猛烈な暑さが続いていて、昨年の7月下旬ころと遜色ないことを気象庁のデータで確認した。つまり、同じような気温において導風板の設置によって温度上昇が抑えられていると言える。
まとめと今後の課題
導風板によって温度上昇が抑えられていることが確認できた。