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2025年リーディングサイアーランキング回顧

概要

JRAの2025年リーディングサイアーに関する一考察である。過去10年にわたるリーディングサイアーランキングの変遷とともに今年のランキングの意味合いおよび来年以降のトレンドについて考察した。


背景と目的

2025年もJRA全レースが終了し、リーディングサイアーランキングが確定した。本記事では、過去10年にわたるランキング変遷とともに今年のランキングの意味合いと今後のトレンドについて考察する。


詳細

1. 2025年リーディングサイアーランキング

以下は、2025年リーディングサイアーランキング上位10傑。

順位 馬名 勝ち馬率 EI 入着賞金[億円] 代表馬
1 キズナ 0.375 1.94 44 ダブルハートボンド
2 ロードカナロア 0.319 1.86 40.2 ベラジオオペラ
3 キタサンブラック 0.293 1.97 27.3 クロワデュノール
4 ドゥラメンテ 0.277 2.01 26.9 マスカレードボール
5 エピファネイア 0.302 1.2 25.1 ダノンデサイル
6 リオンディーズ 0.25 1.55 21 ミュージアムマイル
7 ドレフォン 0.276 1.22 20.6 ミッキーファイト
8 リアルスティール 0.297 1.15 16.9 ビダーヤ
9 モーリス 0.257 0.96 16.5 サンライズアムール
10 レイデオロ 0.257 1.22 15.5 サンライズアース
  • 1位は2年連続でキズナ。昨年の展望で2‐4位グループと予想したが、勝ち馬率は下がったがEI、賞金が増え、依然として安定的に高いレベルの産駒を出しているといえる。
  • 2位ロードカナロアは6年連続。昨年より勝ち馬率、EI、賞金すべてが改善しており、キズナとの差は少し縮まった印象。平均的にレベルが高い産駒が多い傾向は変わらない。
  • 3位キタサンブラックは、一昨年6位→昨年11位→今年3位とやや出入りが激しいが、イクイノックス以降の代表馬としてダービー勝ちのクロワデュノールが出た。勝ち馬率よりもEIが目立ち、ステイゴールドのような少し当たりはずれがあるタイプといえる。
  • 4位ドゥラメンテは、昨年と変わらずだが、マスカレードボールが出て残り少ない産駒もやはりレベルが高い印象。あと2,3年がチャンスだが、ぜひ後継を残してほしい。
  • 5位エピファネイアは、勝ち馬率は上昇したがEI、賞金が下がった。G1勝ちダノンデザイルはじめ、産駒はそろっているが上位4頭に比べると少し劣ったか。
  • 6位リオンディーズは、いよいよトップ10に入ってきた。勝ち馬率が少し物足りんないが、ミュージアムマイルを中心に大物を出せることは証明された。
  • 7位ドレフォンは、昨年からさらにランクアップ。ダート、安定感を武器にかつてのジェイドロバリーのようなタイプとして安定勢力化している。
  • 8位リアルスティールも、いよいよトップ10に入った。勝ち馬率が比較的よく、重賞勝ち数も増えてきて、大物はともかくとして仕上がりの早い産駒を安定して出すタイプのようだ。
  • 9位モーリスは、昨年6位から後退。3つの指標とも低下しており、産駒数が多いものの重賞勝ちが1つとこれまでに比べると少し物足りない。年度のばらつきかもしれないが、少し他馬に押されている印象。
  • 10位レイデオロは、87位→26位→10位と3年目にでトップ10に入ってきた。重賞勝ち馬も出し、本格的に走ることが証明されつつある。


2. 過去10年間の変遷

図2は、過去10年のリーディングサイアーランキングの変遷である。

今年の上位10傑で、10年前の2015年頃からリーディング100位以内に安定的に入っていた馬はおらず、キズナロードカナロアを中心に、常連組エピファネイア、モーリス、ドレフォンが上位を形成。そこに、世代の若いリオンディーズ(キンカメ直仔)、リアルスティール(ディープ直仔)、レイデオロ(キンカメ直仔)が入ってきた。ディープ、キンカメ直仔系統が中心としつつ、一部ドレフォンのような日本になじみの薄い系統も入る。キタサンブラックは昨年台イクイノックス以外がぱっとしないと書いたが、やはり実力があるようで3位に食い込んできた。ドゥラメンテは産駒数が限られる中、今年もどうにか上位に踏みとどまっている。


3. 今後の展望

前節までを踏まえてここでは今後の展望を行ってみたい。

3.1 トップ10展望

順位 馬名 コメント
1位-2位グループ キズナロードカナロア この2頭で安定
3-5位グループ リオンディーズリアルスティールレイデオロ 世代の若い3頭が上昇、ほかは安定タイプ
6-10位グループ モーリス、ドレフォン、エピファネイアキタサンブラックドゥラメンテ、サートゥルナーリア、ルヴァンスレーヴ 常連3頭、読めないキタサン、ドゥラメンテがぎりぎり粘るか
新興勢力 コントレイル、ポエティックフレア


3.2 新興勢力

以前から毎年書いている通り、初年度100位以内であることが、将来のトップ10の目安である。特に、50位以内は、トップ10どころかリーディングを狙う器ともいえる。2024年該当馬の2024年→2025年順位変化は、

  • サートゥルナーリア(64位→13位)
  • ナダル(66位→37位)
  • アドマイヤマーズ(80位→24位)
  • タワーオブロンドン(92位→42位)
  • モズアスコット(87位→31位)
  • ルヴァンスレーヴ(93位→22位)

で、例年同様20-40位台まで上がる傾向であるがこの中でサートゥルナーリアの2年目13位というのは、過去のドゥラメンテ(11位)、モーリス(12位)と同程度であり、ハービンジャーハーツクライなどのトップ10常連組と同等以上であることから、来年以降トップ10常連になる可能性が高い。(※ただし、昨年スワーヴリチャードを挙げたにもかかわらず20位以下に沈んでしまったという場合もある。)

2025年初年度種牡馬で該当するのは、

  • コントレイル71位
  • ポエティックフレア97位

がいる。これらは今後数年でトップ10に顔を出す可能性が十分あるといえるので注視していきたい。


まとめ

2025年のリーディングサイアーランキングについて、過去10年の変遷および今後の展望を交えて考察を行うことができた。2025年も動向を見守っていく。