概要
リモート水位センサシステムの2022年版構想についてまとめ、センサ部の設計を行った。
背景と目的
昨年、リモート水位センサシステムのバージョンアップを行い、ソーラー発電対応がうまくいった。今年も、バージョンアップを行いたい。本記事では、今年のバージョンアップ内容について整理する。
詳細
1. 課題整理
ここまでの稼働状況を鑑みて、課題と考えていることは以下。
- 水位センサ部の構造と傷み
- 基板周りが少し傷んできた
1.1 水位センサ部の構造
現行の水位センサ部は、通信基板を格納する本体とは別で、プラスチック製のモールにセンサを取り付け、鉢底ネットと洗濯ネットで囲いを作ってごみの侵入を防ぐ構造。別体とした理由は、取付位置を選びやすくするためだったが、田んぼに設置する際は、本体と別に取り付け作業が必要で、取り付け深さの調整機構をあまり考えていないので、都度現物合わせで調整が必要だった。
しかし、3年間の実績から、本体部の足元についていても問題ないこと、一緒のほうが当然設置が楽ということがわかった。
囲いを構成する鉢底ネットは、安さと手軽に手に入ることで選んだが、囲いを構成するほどの剛性があるものではないのでヤワな作りで少し不安だ。
そこで、今年はこのセンサ部をバージョンアップし、
- 本体の足に取り付け可能で高さ調整もしやすい ‐ 囲いの強度も確保
を達成したいと考えている。
1.2 基板周りが少し傷んできた
基板は、3年間同じものを使用してきたのだが、昨年本体の筐体内温度上昇を抑えるつもりで少し通気用の穴を確保したせいで、やはり多少のほこりや小さな虫がついたりして、あまりきれいな状態ではなくなった。また、もともと初めてver1を作ったときに実験的に部品をつけたり外したりした部分もあって、信頼性の面でも少し不安だ。
そこで、今年は基板自体を作り変えたい。
↓これはまだきれいな状態2021年の状態(参考)
2. センサ部の構想検討、設計
センサ部は、以下のイメージで作ることとした。従来の鉢底ネットによるカバーの代わりに、細長いケースを使用し、内側の側面にフロートセンサを固定する。ケースは、従来と同様のポリプロピレン製を使い、本体を支える足(PVC製の26mmパイプ)に固定することで、本体の設置と一緒に取付できる。また、従来よりだいぶしっかりした構造になることが期待できる。 さらに、このイメージ図には描いていないが、前面には洗濯ネットを設置しゴミの侵入を防ぐ。底面は大部分を切り欠いてオープンとすることで、従来と同じく泥がたまったままにならないように配慮。 大きさは、従来90mm程度の円柱だったのに対し、67mm×40mm程度と二回りくらいコンパクトにできる。 取り付けは、ケース裏側で金折れの穴にネジを通し、蝶ナットで締め付けるので、高さ調整は無段階でできる。
表側
裏側
まとめと今後の課題
2022年版のリモート水位センサシステムバージョンアップ構想をまとめた。次回は、水位センサ部の製作を行う。