工作と競馬2

電子工作、プログラミング、木工といった工作の記録記事、競馬に関する考察記事を掲載するブログ

リモート水位センサシステム ver4(3) --- メイン基板のバージョンアップ ---

概要

前回に続き、メイン基板のバージョンアップを行った。



背景と目的

前回、センサ部の製作を行った。今回は、もう一方のバージョンアップ内容であるメイン基板の製作を行う。



詳細

1. 回路

バージョンアップといっても、あくまで実験用にあれこれいじって汚くなった基板を新しくするのが目的なので、回路の基本構成は特に変更点がない。KiCadのバージョンアップによって日本語が使えるようになったので日本語でメモを入れた。また、書き込み失敗対策用プルアップ抵抗をTXD0につけているが、本当は要らないような気がする。。。それと、この回路ではUnaSheildのスリープを電源を遮断する(Q1のON/OFF)ことで強引に行っているのだが、今のUnaSheildのライブラリではソフトウェア的に行えそうな気がするので(試していないが2019年に作ったときから明らかに内容が変わっているので)、本当はここも見直すべきだった気がする。が、ソーラー発電にしたらあまり電力消費の問題がなくなってしまったので、まあいいかという感じ。

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2. 実装

現行のものは、ESP32が載ったメイン基板とUnaShield基板との間をケーブルで配線していた。今回は、回路構成も固まっていて実験することもないので、基板同士をきっちりスタックできる構造にした。また、端子はXHコネクタとし挿す方向を間違えないで済むようにした。また、上記回路図のJ4、J6にはピンヘッダとジャンパを使う予定ではあったが、手元のあまりがたくさんあったので使いやすいようにタクトスイッチにしている。

↓メイン基板単体 f:id:dekuo-03:20220313210314j:plain

↓UnaSheildをスタックしたとき f:id:dekuo-03:20220313210319j:plain


3. 動作確認

ソフトウェアも、基本的に回路構成が同じなので変える部分はない。ESP32にソフトウェアを書き込み、動作確認を実施。正しくデータが送信されたのを確認できた。 あとは、ケースに収めてソーラー充電基板部と接続してテストを行えばよいのだが、昨年の実績もあるし、5月初旬の田植えまでは少し日数があるので、4月半ばころに始めるのでも十分だろう。



まとめと今後の課題

メイン基板のバージョンアップができた。次回は、4月中旬頃にケースに収めて2週間ほどテストを行いたい。


リモート水位センサシステム ver4(2) --- センサ部の製作 ---

概要

前回に続き、センサ部の製作を行った。



背景と目的

前回、構想検討とセンサ部の構想を固めたため、製作を行う。



詳細

1. 材料調達

材料は、100均で見つけたポリプロピレン製の手ごろなサイズのケースと従来と全く同じ洗濯ネット。

また、固定用の金折れなどは近場のホームセンターで調達。

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2. 加工

加工は主に、ケースへのネジ穴をあける作業。以下のように、穴を開けた。ポリプロピレンは非常に簡単に加工できてよい。

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3. 組み立て

金折れで、水位センサをケースに固定したのが以下。また、本体を支える足であるPVCパイプにもつけてみた。まずまず、構想通りの形になったといえる。

※この写真ではケース底面の切り欠きの加工をしていない f:id:dekuo-03:20220306233509j:plain

なお、これをやりながら少し思ったのだが、水温センサを仕込む余裕がありそうなので、設置までに時間があったらそれも仕込んでみようかと思っている。



まとめと今後の課題

センサ部の製作が完了した。次回は、基板のバージョンアップに着手する。


リモート水位センサシステム ver4(1) --- 課題整理、センサ部構想検討 ---

概要

リモート水位センサシステムの2022年版構想についてまとめ、センサ部の設計を行った。



背景と目的

昨年、リモート水位センサシステムのバージョンアップを行い、ソーラー発電対応がうまくいった。今年も、バージョンアップを行いたい。本記事では、今年のバージョンアップ内容について整理する。



詳細

1. 課題整理

ここまでの稼働状況を鑑みて、課題と考えていることは以下。

  • 水位センサ部の構造と傷み
  • 基板周りが少し傷んできた

1.1 水位センサ部の構造

現行の水位センサ部は、通信基板を格納する本体とは別で、プラスチック製のモールにセンサを取り付け、鉢底ネットと洗濯ネットで囲いを作ってごみの侵入を防ぐ構造。別体とした理由は、取付位置を選びやすくするためだったが、田んぼに設置する際は、本体と別に取り付け作業が必要で、取り付け深さの調整機構をあまり考えていないので、都度現物合わせで調整が必要だった。

しかし、3年間の実績から、本体部の足元についていても問題ないこと、一緒のほうが当然設置が楽ということがわかった。

囲いを構成する鉢底ネットは、安さと手軽に手に入ることで選んだが、囲いを構成するほどの剛性があるものではないのでヤワな作りで少し不安だ。

そこで、今年はこのセンサ部をバージョンアップし、

  • 本体の足に取り付け可能で高さ調整もしやすい ‐ 囲いの強度も確保

を達成したいと考えている。

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1.2 基板周りが少し傷んできた

基板は、3年間同じものを使用してきたのだが、昨年本体の筐体内温度上昇を抑えるつもりで少し通気用の穴を確保したせいで、やはり多少のほこりや小さな虫がついたりして、あまりきれいな状態ではなくなった。また、もともと初めてver1を作ったときに実験的に部品をつけたり外したりした部分もあって、信頼性の面でも少し不安だ。

そこで、今年は基板自体を作り変えたい。

↓これはまだきれいな状態2021年の状態(参考) f:id:dekuo-03:20220306165023j:plain


2. センサ部の構想検討、設計

センサ部は、以下のイメージで作ることとした。従来の鉢底ネットによるカバーの代わりに、細長いケースを使用し、内側の側面にフロートセンサを固定する。ケースは、従来と同様のポリプロピレン製を使い、本体を支える足(PVC製の26mmパイプ)に固定することで、本体の設置と一緒に取付できる。また、従来よりだいぶしっかりした構造になることが期待できる。 さらに、このイメージ図には描いていないが、前面には洗濯ネットを設置しゴミの侵入を防ぐ。底面は大部分を切り欠いてオープンとすることで、従来と同じく泥がたまったままにならないように配慮。 大きさは、従来90mm程度の円柱だったのに対し、67mm×40mm程度と二回りくらいコンパクトにできる。 取り付けは、ケース裏側で金折れの穴にネジを通し、蝶ナットで締め付けるので、高さ調整は無段階でできる。

表側 f:id:dekuo-03:20220306175509p:plain

裏側 f:id:dekuo-03:20220306231907p:plain


まとめと今後の課題

2022年版のリモート水位センサシステムバージョンアップ構想をまとめた。次回は、水位センサ部の製作を行う。