概要
コインセレクターを試しに使い、かなりうまく判別できることを確認した。
背景と目的
とある事情で、硬貨の種類を判別する必要が出たため、コインセレクター(硬貨判別機、硬貨識別機?)を使うことにした。早速入手し、試しに動かす。
詳細
1.使用するコインセレクター
使用するものは以下。アーケードゲームなどのコイン挿入口についているようなもの。Amazonで約2000円だった。似たようなものがいくつもあり、判別できるコインの数が違ったりするようだが、紛らわしくてわかりづらかった。
今回買ったものは、HX-616という型番のものらしい。
- 最大6種類の判別ができるらしい
- 自分の好きな種類のものをサンプリングして記憶させておける
- 電源は12V
とのこと。そして、判別できるか試したいのは、
- 100円
- 10円
- 50円
の3種類。
使い方については、こちらなどを参考にさせてもらう。
2.電源を入れてみる
まず気になるのは、電源端子が5ピンあるにもかかわらず、4ピン分しか端子名が書いてない。残り1つがよくわからないが、とりあえず12VとGNDというところに手持ちの直流安定化電源をつなぐ。
電源は無事入った。電流は100mA弱というところ。
3.覚えこませる
次に、コインをサンプリングして特徴を覚えこませるには、付属の説明書の手順に沿ってボタン等を押していく。煩雑なので詳しく書かないが、
- サンプリング試行回数(特徴を読ませるためにコインを投入する回数)
- 判別結果として出力する値の設定(後述のパルスの個数)
- 判別精度(判別の厳しさみたいなもの?)
などを設定として与え、実際にサンプリングさせる、といった手順になる。今回は、以下の設定とした。
- サンプリング回数は10
- 出力値はそれぞれ10円=1, 100円=2, 50円=3
- 精度は8(取説の推奨値を使用)
- サンプリングさせるコインは1個体のみ
4.精度を試す
判別結果は、本体の7セグLEDでも見られるのだが、電源端子と並んでいるCOINという名前の端子にも出力されているようなのでオシロスコープで観測するのだが、参考に挙げたサイトにある通り、オープンコレクタ出力のようなので、1.2kΩの抵抗を介して5Vラインにつないだ。
登録した出力値と対応する数のパルスが出力されるようだ。また、パルス幅は、本体のSpeedSwitchなるスイッチの設定により、Fast/Medium/Slowでそれぞれ30msec/50msec/100msec程度となるようだ。
問題の精度だが、とりあえず20回ずつくらい挿入してみた。コインは学習と同じものを使用。
- 10円: 間違いはないが、返却回数やや多い
- 100円: ほぼ100%
- 50円: ほぼ100%
どれも、他と誤って判別されることはなかったので、いい感じに判別できているのではないだろうか。では、別個体の場合は、どうか。
- 10円: 間違いはないが、返却回数やや多い
- 100円: ほぼ100%
- 50円: ほぼ100%
10円は、普通の自販機でも返却されることが多いが、まあそういう傾向なのだろう。さらに、登録していない硬貨も試してみると、
- 1円: すべて返却
- 5円: すべて返却
- 500円: すべて返却
となり、ちゃんと返却された。
ということで、日本の硬貨でもそれなりにちゃんと判別できることがわかった。10円については、学習のやり直しや設定見直しなど、改善の余地はあるかもしれない。
まとめと今後の課題
コインセレクターを試しに使い、うまく判別できることを確認できた。