工作と競馬2

電子工作、プログラミング、木工といった工作の記録記事、競馬に関する考察記事を掲載するブログ

ソーラーパネルで発電してリチウムイオン電池を充電する回路をプリント基板化する(2) --- 基板発注 ---

概要

前回に引き続き、基板作製の発注を行う。




背景と目的

前回、基板の設計が完了した。今回は、基板メーカーに発注を行って基板を作成してもらい、出来上がった基板に部品実装して動作確認を行う。

dekuo-03.hatenablog.jp



詳細

1. 基板製造業者

以前に利用した経験があり、最低価格$4.9という非常に安価なFusionPCBにする。

blog.livedoor.jp


2. ガーバーデータを出力

FusionPCBにガーバーデータを送る必要があるので、

support.seeedstudio.com

の内容に従って、KiCad上でガーバーデータを出力する。

まず、レイヤーの選択と、オプションである。Plot Footprint valuesは要らないのでチェックを外した。GerberOptionsのUse extended X2 formatのチェックを外す。X2フォーマットについては上記サイトでかなりしつこく書いてあった。

ドリルデータ

FusionPCBのサイト上のビューワで、異常がないか確認できる。KiCad上の表示と食い違いがないことを確認した。


3. 発注

ガーバーデータが出力できたので、発注した。

設定は、基板サイズ、層数はガーバーデータを読み込むと自動入力される。製造枚数は10枚。表面処理のみを変更した。デフォルトは鉛入り半田レベラーなので、鉛フリーにする。これにより、4.9ドルが12.9ドルに上がるがそれでも非常に安い。 ただし、送料は11.20ドル(最も安いJapan Direct Line)で製造費とほぼ同じくらいかかる。

2023/7/11に注文し、2023/7/20に届いた。製造着手はその日のうちのようで、製造完了は7/14、配送所要日数は多少ばらつきのある書き方だったが、5日程度だ。トータル11日なので私の様なホビーイストとしては十分な早さだと感じる。


4. 検品

届いた基板を目視チェックした。特段複雑な部分もないし以前利用したときもちろん全く問題なかったので心配していないのだが、今回も10枚とも問題なかった。

  • ユニバーサル基板と大きさ、穴位置を比較

狙い通り。


5. 組み立て&動作確認

さっそく、部品実装してみた。10分以内で実装は完了できた。ユニバーサル基板+手配線では20-30分はかかるだろうか?仕上がりも、前回の3Dシミュレーション通り。


6. まとめ

今回の基板製造費用は、1枚当たりに換算すれば約337円(1ドル@140円)。ユニバーサル基板+手配線の場合は100円以内なので高いのは確かだが、部品実装の所要時間が減り配線ミスもないので、非常に効果を実感できたといえる。もっと規模の大きな回路をやったり何個も作るとなると、さらに効果が得られるだろう。



まとめと今後の課題

ソーラーパネルで発電してリチウムイオン電池を充電する回路をプリント基板化し、作製の効率化ができたことを実感できた。他の工作でもどんどん組み込んで使っていく。また、他にも効果を上げそうな回路についてはPCB化したいと思う。