概要
ホームシアターシステムのメインスピーカーに、スーパートゥイーターを追加した。
背景と目的
以前自作したホームシアターのフロントスピーカーは、通常の2ch系音楽ソースを聞く際にも使用されている。マルチチャンネル系ソースを再生する場合ではあまり感じることがないが、2ch系ソースを聞いた時には設計上出ているはずの高域のレベルがどうも弱く感じられ、結果として分解能、空間感に物足りなさを感じている。AVアンプの2ch再生系としての実力も原因としてはあるとは思うが、何か改善する方法がないか模索していたところ、音工房Zから
Amazon | 【Z】スーパーツィーターキット(ペア) | 音工房Z | スピーカーユニット
というスーパートゥイーターのキットが発売されていることに気づいた。ちょっと物足りない高域を付加したいという要求にちょうどマッチするので、これを付加してみることにした。
詳細
1. 調達
Amazonにて、11280円となかなか手ごろな値段、しかもPrimeなので翌日入手できた。
2. 組み立て
キットなので、スーパートゥイーターユニットとスタンド、コンデンサがばらばらの状態で届く。説明書に従って組み立てるのだが、説明書のまま組み立てた場合に以下の2点が気になった。
- スタンドの外装がMDFむき出しであること
- コンデンサ交換を考慮していないはんだ付けによる接続であること
そこで、それぞれについてオリジナルの変更を施す。
2.1 外装
外装については、組み合わせるフロントスピーカーの外装とのマッチングを考慮し、フロントスピーカー製作時に余ったカッティングシートを貼ることにした。
前面の周囲が斜めにカットされているので、この部分にシワが寄らないようにドライヤーで温めながらシートを伸ばして慎重に貼った。周囲の余りをカットした際に少し失敗し、端がギザギザしてしまった。
2.2 コンデンサ交換作業性を考慮した接続
説明書では、コンデンサとケーブルを半田で直接つけていたが、ここでは、
- コンデンサ両端に平型端子(メス)をつける
- ケーブル側に平型端子(オス)をつける
という形にした。コンデンサを新しく買ったら、それに平型端子(メス)をつければすぐに交換できる。また、スーパートゥイーターユニットとの接続も説明書通りのはんだ付けではなく、こちらも平型端子としておいた。
3. 接続・設置
コンデンサは、付属の1uFを使用し、フロントスピーカーの端子からパラって接続。
天面に設置した結果が以下。
ウーファー、ミッドハイ、スーパートゥイーターと3つがバランスよく並んでいて、色味の違和感もない。 ※この写真は仮配線時のもの。ケーブルは目立たない位置に通し直した。
4. 試聴
印象としては、空間感、音像のメリハリに関して明確に違いを感じることができた。
空間感についてはライブ系の観客の声が入っているソースでは、観客の声援がいろいろな方向から飛んでくるのがよくわかるようになり気持ちが良い。また、反響音が減衰するときに空間の広さを感じ取れる。この点もなかなか気持ちが良い。
音像のメリハリについては、ギターのような弦楽器のアタック音がキリっとして、いわゆる情報量が多い音、という表現が合っている気がする。
まとめと今後の課題
スーパートゥイーターをつけた結果、思いのほか音の違いを明確に感じることができた。私自身としては、良い方向に音が変化してくれたと感じることができて、1万円ちょっとという値段を考えると非常に有益な投資だったのではないかと思う。コンデンサ容量など検討すべき部分は残っているが、今後徐々に調整していきたいと思う。